- HOME
- インタビュー記事
インタビュー記事
2016-08 雁の巣病院 広報誌「かけはし」に当院が紹介されました
雁の巣病院 広報誌「かけはし」(2016年8月号No.42)で当クリニックを連携医療機関として紹介いただきました。
ご紹介いただき ありがとうございました。
※写真をクリックすると拡大写真が現れます。
雁の巣病院 広報誌「かけはし」2016年8月号No.42(PDF)
※上記ファイルはPDFファイルになります。表示、プリントするためには、Adobe AcrobatReaderが必要になりますので、お持ちでない方はこちらのサイトからダウンロードしてください。
2011-06-16ふくおか経済 インタビュー記事
「心理教育などを使い、患者が学び、治療する場を提供」
松島道人 まつしまメンタルクリニック院長
「開業から3年が経ち、患者数が増えてきたため、院内を拡張して診察室を新たに2室作るほか、多目的ホールを設置した。7月をめどに心理教育や集団精神療法を始めたい。将来的にはうつ病デイケア(リワーク・プログラム)に取り組んでいきたい」と穏和な笑顔で語るのは、まつしまメンタルクリニックの松島道人院長。
同院は博多駅筑紫口から徒歩3分とオフィス街に位置するため、診療終了時間を遅めに設定し、会社勤めの人が受診しやすいようにしている。「うつ病など、精神科クリニックでポピュラーな病態のほか、私がてんかんや睡眠障害など脳波を使う診療を得意とするため、精神機能や心理・社会的機能だけではなく、脳機能や身体機能も含めて総合的に考えながら診療している」と語る。
また、心理テストや各種評価尺度などを使い、患者一人ひとりの症状をできるだけ客観的に把握するように努めている。「どういう状態にあって、どのように改善していったらよいのかを考えながら 患者さんと共同作業をすすめていくことが重要。そのためにいろいろなデータを示しながら、患者さんが理解しやすいように援助していくのが私の役割だ」と力を込める。
最後に「患者さんが以前と同じような事態に出会ったときに自分で対処できるようになり、再発しないですむようになってくれると嬉しい。その人の日常生活を視野に入れ、病気になりにくくなるようにケアができれば」と言葉を締めた。
(福岡市出身、1949年5月6日生まれの62歳。九州大学医学部卒。趣味はウォーキング)
【DATA】
[所在地]〒812‐0013福岡市博多区博多駅東1-13-17松岡ビル2階
[開業]2008年2月
[診療時間]月・火・木・金曜日午前9時半~午後6時半(昼休み午後1時~同2時半)、水・土曜日午前9時半~午後1時半[休診]日・祝日
人々の心を支え、病気を経験して成長を促すサポートを実践
松島道人 まつしまメンタルクリニック院長開院するにあたり、治療方針として打ち出したのは、大きくわけて3つあります。第一にうつ病、不安障害、睡眠障害など、精神科のクリニックでポピュラーな病態に対応できるようにしました。ここは会社や官庁などのオフィスが多い地域なので、お勤め帰りに受診できるように、診療時間を夕方遅くまでにしました。
第二に、てんかんや認知症にともなう精神・心理症状、いろいろな身体疾患にともなう精神症状に対応できるようにしました。私は大学病院で、睡眠障害やてんかんなど脳波を使った診療を得意としていました。また、他科の入院や外来、救急外来などの患者さんに見られる精神症状に対して精神科コンサルテーションを長く行ってきました。そのことから、当院でも精神機能、心理・社会的機能だけでなく、脳機能や身体状態を総合的に考えながら診療を進めたいと思い、脳波の検査ができるようにしました。そのほかにも、地域の他科医療機関と連携して、地域版精神科コンサルテーションをしていきたいと思っています。
第三に、心理テストや各種評価尺度を用いて、精神症状をできるだけ数値化し、主観を排除しながら治療を進めていきたいと思っています。しかし、患者さんが多くなり、クリニックの業務が多忙になると、こうしたことを日常的に行うのが難しくなっていくのが通例です。電子カルテの導入や、臨床心理士、臨床検査技師、医療事務担当者らスタッフ全員で診療を効率化することで実現していきたいと思っています。
ストレス社会の現代を反映するかのように、うつ病をはじめとして心や精神を病む方が増えています。当院でも、うつ病、不安障害、睡眠障害をはじめ、認知症、てんかん、もの忘れ相談、メンタルヘルス相談など、患者さんの来院理由は多岐にわたります。訴えとして多いのは、気持ちが落ちこむ、おっくう、集中できない、眠れない、疲れやすい、頭痛などです。さらに進むと、いらいらする、仕事が手につかない、出勤したくない、などが出てきます。症状の内容や程度は個人個人で異なります。そのことから、初診には十分時間をかけ、問診に加えて、心理テストやいろいろな評価尺度を補助的に使い、診立てをするようにしています。
それから検査も治療の重要な一環と考えていますので、脳波検査はもとより、各種心理テスト、心理カウンセリングなど、薬物療法、精神療法、環境調整などをバランス良く組み合わせて治療を行うようにしています。また、診察の際は患者さんが話しやすい雰囲気作りを心がけています。医師だけではなく、スタッフにも明るい笑顔や親切で優しい対応をお願いしています。
今後の目標は、患者さん自身に「良くなった」「病気を経験して成長した自分がいる」と感じていただくこと。そうなれるようにサポートしていくことです。治療の中に教育的要素も織り込んでいくことで、患者さんが「先生がこう言っていたな」「この状態ならこういうふうにすればいいかな」と自分で対処できて、再発しにくい状態になっていただければ幸いです。病気をしたことで、自分のあり方を見直すことになり、病気になる前よりも成長することを願っています。健康と病気、脳と身体はそれぞれつながり合っていますので、リラクゼーションやストレス緩和のケア、心のエイジングケアなど、日常生活全般を視野に入れ、病気になる前にケアできればと考えています。