〒812-0013 福岡市博多区
博多駅東1-13-17 松岡ビル2階
TEL:092-432-6110

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医学・医療情報2009年

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    病院概略
医院名: まつしまメンタルクリニック
診療科目: 精神科 心療内科
住所: 〒812-0013
福岡市博多区博多駅東1-13-17 松岡ビル2階
TEL: 092-432-6110
FAX: 092-432-6112
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2009-12-10 ストラテラ学術講演会

AQUA 博多3Fにて 主催日本イーライリリー株式会社
Clinical Session
原田剛志(白翠園春日病院) アトモキセチンの使用経験~中学生への有効例
藤川貞敏(藤川こども心療クリニック) ストラテラ使用の2症例
特別講演
山下裕史朗(久留米大学医学部小児科)
AD/HDの寛解をめざした治療戦略:QOL改善と学習困難併存の課題

2009-11-28 九大精神科同門会学術講演会

学位取得者による学術講演
何 幸子 高齢の地域住民における認知症の発症率と生存率:久山町研究
Matsui, Y. et al. Incidence and survival of dementia in a general population of Japanese elderly: the Hisayama Study. J Neurol Neurosurg Psychiatry 80:366-370, 2009.
平野昭吾 統合失調症患者における言語音誘発evoked oscillationについての研究
Hiarano, S. et al. Abnormal neural oscillatory activity to speech sounds in sxhizophrenia : a magnetoencephalography study. J Neuroscience 28:4897-4903, 2008.

留学体験報告
三浦智史 アメリカ留学を終えて
川島敏郎 ハーバード大学留学報告

一般学術講演
山下博史 子どものこころの診療部の開設に当たって

川島敏郎先生講演要旨
Kawashima T. et al. Schizophrenia Research 110:119-126,2009.
Uncinate fasciculus abnormalities in recent onset schizophrenia and affective psychosis: a diffusion tensor imaging study
統合失調症患者の脳画像研究が 大脳灰白質から大脳白質の異常に関心が移ってきている
白質の変化を DTI (Diffuse Tesor Imaging)という技法(MR拡散テンソル解析)を用いて研究した
これは 水分子の拡散の方向と異方性の大きさを調べている 
MRIの拡散強調画像から拡散テンソルを画像に現して 髄鞘(ミエリン)つまり脳内の神経線維の方向を表わす
水分子の拡散を定量化するには fractional anisotrophy(FA)という方法を用いる 
解析サイズは1×1×1 mmが限界である
慢性統合失調症について DTIを用いて最も多く調べられているのは 鈎状束と帯状束である
鈎状束uncinate fasciculus :大脳の連合線維で前頭葉下部と前側頭葉をつないでいる 社会的行動などに関わっているといわれる 帯状束cingulum bundle:大脳半球内側面の主要な連合線維で 帯状回皮質と前運動野、前頭前野や他の連合領野、視床、内側側頭部(海馬や海馬傍回など)とを連結する 感情や疼痛に関わっているといわれる
初回入院から4年以内の統合失調症患者では 健常者に比べて 鈎状束のFAが両側とも低下していた
躁うつ病の患者では FAは 統合失調症と健常者の中間にあったが 両群と比べて有意差はなかった
帯状束については 3群間のFAに有意差がなかった
鈎状束については 統合失調症の初期段階から白質の変化が存在するが 統合失調症に特異的なものではないかもしれない
慢性統合失調症で報告されている帯状束の異常は 疾患の経過に伴って 進展していくものかもしれない
拡散テンソル画像を用いて脳などを三次元的に視覚的に評価する方法をtractographyという
コンピュータ処理でテンソルから神経束に変換して白質線維束による立体的脳画像を作ることができる

2009-11-26福岡てんかん懇話会

共催 日本てんかん協会福岡県支部 ノバルティスファーマK.K. ノバルティスファーマ福岡支店にて
演題 側頭葉てんかんの外科手術 当科での最近のトピックスを中心に
九州大学大学院医学研究院脳神経外科 橋口公章

講演内容要旨
Video-EEG monitoringと脳波室
3T MRIを導入してからの試み
FDG-PETの診断的重要性 IMZ-SPECTの意義 :画像検査と頭皮上脳波で側方性が異なる場合 など
深部電極:深部脳波と頭皮上脳波の同時記録 など
手術アプローチ
発作転帰
当科における 側頭葉てんかんに対する最近の手術数は年間約10例
最近数年間の側頭葉てんかん手術36例について、手術後 2年後と7年後の発作転帰を調べた
2年後から7年後になると、Engel分類 IAの割合が減る (発作再発要因について述べられた)
7年後に Engel分類 IAであったのは14例(39%)  そのうちmedication free(服薬なし)は8例(22%)だった これは外国など他施設からの報告と比べて遜色ないものであった 手術を受けた人の約半数で職業や学業での状態が良くなった

2009-11-21 第2回外来診療懇話会 統合失調症の睡眠障害

ホテル日航福岡にて 共催 福岡県精神神経科診療所協会 日本イーライリリーK.K.
特別講演 医療法人三樹会 なおまさクリニック(沖縄市) 直正哲司
「当院外来における非定型抗精神病薬の使用状況」 なおまさクリニックにおける非定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬)の使用状況について講演されました。

要旨
外来患者全体で、非定型抗精神病薬のうち、オランザピン(ジプレキサ)の使用が最も多いこと
統合失調症患者にジプレキサ単剤で使用することも多く、治療継続率が良いこと
短期間で精神病症状が消失した症例を経験したこと
2種類以上の抗うつ薬を十分量、4-6週間以上用いても効果が乏しい難治性うつ病に対する治療増強法について、リチウム、バルプロ酸、ラモトリジンに加えて、ジプレキサも奏効することがあること
統合失調症に限らず、いろいろな病態にジプレキサが睡眠改善作用を示すこと
ジプレキサを用いるに当たって、急激な体重増加に注意し、血糖値とHbA1cを定期的にチェックする必要があることなどが述べられた。

2009-11-15てんかん医療講演会

てんかん協会福岡県支部主催 福岡市民福祉プラザにて
「てんかんの外来診療から」 松島道人
てんかん診療の基礎的知識と治療の実際について話しました。

要旨
病歴と脳波検査で部分発作か全般発作か発作型を判断し、各発作型に対する第一選択薬を用いて治療を開始する
頭部MRI などの検査で脳の器質的異常の有無を調べると共に、身体症状や血液検査などから、てんかん発作の原因をしらべる
発作抑制効果と副作用をチェックし、薬物血中濃度と脳波を定期的にモニターしながら、薬の用量を決めていく
第一選択薬で効果不十分の場合 第二選択薬に変更するか ラモトリジンやトピラマートなどの新規抗てんかん薬を併用する
生活機能、生活状況を聴取する
併存する精神症状や身体症状の治療を行い、社会生活機能の改善を図る
他科とのネットワークや病診連携の協力体制が必要
講演の後半で、自験例を用いて治療経過と脳波について説明しました。

2009-10-28 咲風里(さぷり)イベント

看護師の田中美穂さんが、基山町で、精神障害者を対象にして、こころの健康支援の活動をしています。
余暇を楽しむ、生き方上手になる、生活の質を高める などをめざして、相談・支援・学習会をしたり、就職・職場復帰などの相談を行っています。
田中さんは精神保健福祉士と社会福祉士の資格も持っています。
毎月第2土曜の午後7時から定例会(おしゃべり喫茶)が行われています。
11月7日にフルートコンサートがありますので紹介致します。詳しくはPDFページをご覧下さい

2009年11月7日(土) 咲風里 (さぷり)
14時~15時 深町まどか フルートコンサート
15時~17時 軽食と交流会
会費 コンサートと交流会 1500円(学生1000円)
場所 佐賀県三養基郡基山町小倉337-51

2009-10-16 パキシルに効能・効果追加

パキシルの効能・効果に、社会不安障害が追加承認されました。
パキシルは、うつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害に対して適応となり、日本で発売されているSSRIの中で、治療スペクトラムが最も広くなりました。
パキシルは、セロトニントランスポーターへの親和性が強く、セロトニン再取り込み阻害作用が強いので、抗うつ作用・抗不安作用に優れる反面、賦活症状や離脱症状に注意して用いる必要があります。
成人でのパキシル用量上限は、うつ病・うつ状態40mg/day パニック障害30mg/day 強迫性障害50mg/day 社会不安障害
40mg/dayです。

2009-10-15 第2回うつ病・認知症研究会

(ソラリア西鉄ホテルにてファイザー共催)

尾籠晃司(福岡大精神科) うつ病と認知症の鑑別が困難であった1例
松田博史(埼玉医科大国際医療センター核医学科教授) うつ病と認知症の画像診断の動向

2009-10-08 第20回福岡・こころのケア研究会

(ホテル日航福岡にて グラクソ・スミスクライン共催)

不安障害について~薬物療法を中心に
吉田公輔(福岡大精神科) 全般性不安障害について
中尾智博(九大精神科) 強迫性障害・社交不安障害について
稲光哲明(福岡歯科大心療内科) パニック障害:病態を考えた薬物療法

2009-10-03 第7回九大精神科教室研究会

(九州大学病院ウェストウィング1Fカンファレンスルーム)
神庭重信 双極性障害の経過を表す用語とその定義:国際双極性障害学会タスクフォース報告 
堀川英喜 抗うつ薬の神経免疫系に対する作用
門司 晃 精神疾患におけるミクログリアの役割
中尾智博 精神療法は脳を変えるか
平野昭吾 双極性障害患者における言語音に対するneural oscillation (第105回日本精神神経学会医学奨励賞受賞)
吉益光一 児童のADHDと母親の妊娠中のライフスタイルの関連性---妊娠中の喫煙を中心に

第18回心と脳のセミナー 笠井清登 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野教授
統合失調症の早期介入へ向けた生物学的研究

2009-09-19 「リフレックス錠」発売記念講演会

ホテル日航福岡にて 主催 明治製菓株式会社 後援 九州精神科病院協会 九州精神神経科診療所協会

寺尾 岳(大分大学医学部精神神経医学講座教授) 「新規抗うつ薬ミルタザピンの薬理作用」
川嵜弘詔(九州大学大学院医学研究院精神病態医学准教授) 「ミルタザピンの治験における使用経験」
木下利彦(関西医科大学精神神経科教授) 「うつ病の変遷と最近の抗うつ薬の傾向」

2009-08-31 第14回西区精神科病診連携懇話会

西鉄グランドホテルにて 主催:明治製菓株式会社

「ミルタザピンの使用経験について」 今宿病院 院長 深堀元文

2009-08-26 世界アルツハイマーデー記念講演会

2009.9.21の世界アルツハイマーデーにあわせて、佐賀県支部は次の要領で記念講演会を行います。

認知症の人と家族への援助をすすめる 第25回全国研究集会
人ごとではない認知症 安心できる介護保険へ
09年度改訂を検証し、今後を考える
日時:2009.10月25日(日)9:30-16:00
場所:佐賀市文化会館中ホール  佐賀市日の出1-21-10 TEL 0952-32-3000

講演:福祉ネットワークを通じて考えた社会保障、介護保険の課題
講師:町永俊雄 氏(NHKアナウンサー)9:40-11:10

介護家族、専門職など色々な立場から5名の事例発表 11:10-12:30
昼食休憩
シンポジウム「09年度改訂を検証し、今後を考える」13:30-16:00
シンポジスト
千葉登志雄 氏(厚労省 老健局高齢者支援課 認知症・虐待防止対策推進室長)
杉山胤明 氏(佐賀県 長寿社会課長)
西田京子 氏(NPO法人 たすけあい佐賀代表)
山口敏伸 氏(桂寿苑部長 主任ケアマネジャー)
杠 岳文 氏(肥前精神医療センター 副院長)
堀 栄作 氏(介護家族・伊万里市在住)
町永俊雄 氏(NHKアナウンサー)
コメンテーター:杉山孝博 氏(「家族の会」副代表理事・川崎幸クリニック院長)
コーディネーター:高見国生 氏(「家族の会」代表理事)
参加費2000円(資料代) 定員800名
(広報紙によると: 昼食代は別途700円 昼食が必要な方は注文してください) (注釈:会場周辺は飲食店が少なく、駐車場も混雑すると予想されます。昼食を頼んでいた方が良さそうです。)

問い合わせ・申込先:認知症の人と家族の会 佐賀県支部
〒840-0801 佐賀市駅前中央1-9-45 三井生命ビル4F TEL 0952-29-1939
申込専用FAX 0952-23-5218 e-mail hoken-i@star.saganet.ne.jp

2009-08-24世界アルツハイマーデー記念講演会

2009.9.21世界アルツハイマーデーにあわせて、全国で講演会や署名・宣伝活動が行われます。
認知症の人と家族の会福岡県支部は,次の要領で記念講演会を行います。
とき:2009.10月3日(土)13:00-16:00 (開場12:30~)
 「ひとりひとりに合わせた介護」宅老所いろ葉七年目の介護
 講師:中迎聡子氏(特定非営利活動法人 こころの館 宅老所 いろ葉 代表)
ところ:福岡市市民福祉プラザ1階 ふくふくホール
    福岡市中央荒戸3-3-39 TEL 092-73-2929
 定員250名  参加費 一般1000円 会員 無料
   参加申込は認知症の人と家族の会福岡県支部へ
 TEL&FAX 092-771-8595(毎週火・木・金10:30-15:30 第3火曜日と祝日を除く)

2009-08-19 抗うつ薬SSRI, SNRIの有効性比較

12種類の新世代抗うつ薬の有効性と受容性の比較:マルチプルトリートメントメタアナリシス
Comparative efficacy and acceptability of 12 new-generation antidepressants: a multiple-treatmetns meta-analysis Cipriani A et al. Lancet 373:746-758, 2009

概要
大うつ病に対する12種類の新世代抗うつ薬の効果を、マルチプルトリートメントメタアナリシスという手法を用いて、比較した。(12種類のうち 日本国内で発売されているのは フルボキサミン、ミルナシプラン、パロキセチン、セルトラリン  2009.9月にミルタザピンが発売予定 12種類のうちこれらの5種類に関する記事を記す)
1991-2007年に行われた117の無作為化臨床試験について、治療に反応した患者の割合(有効性)と治療から脱落した患者の割合(受容性)を評価した。
有効性の評価:治療開始8週目に ハミルトンうつ病評価尺度HDSR(Hamilton depression rating scale) のスコアが、治寮前の50%以上減少した患者の割合 あるいは 臨床全般改善度CGI(Clinical global impression)が著明改善または中等度改善と評価された患者の割合を指標にした。
受容性の評価:治療開始8週以内に治療を中止した患者の割合(脱落率)を指標にした。
重症度:HDSR-17(17項目版ハミルトンうつ病評価尺度)スコアの平均値 23.47±4.27 だった。(中等度のうつ病レベルに相当する)
ミルタザピンとセルトラリンの有効性は、フルボキサミンとパロキセチンよりも高かった。
セルトラリンは受容性が高く、フルボキサミン、パロキセチンよりも治療中止が少なかった。
セルトラリンは有効性、受容性、コストのバランスが良く、成人の中等度から重度のうつ病の治療開始時の薬剤として最適と考えられる。

付記: この論文はセンセーショナルでインパクトがありました。117編の臨床試験を使って、薬剤効果を互いに比較しあうという手法に驚きました。この結果は、中等症以上のはっきりとしたうつ病にSSRIやSNRIを用いる場合にはセルトラリンの有効性が高いということを示しています。
しかし、クリニックなど外来での診療場面では、軽症レベルのうつ病が多いし、不安障害などとの合併が多いのが実情です。上記5種類の薬は、効果や副作用について少しずつ特徴がありますので、症状の内容や程度にあわせて、適切に使い分けていくのが良いと思われます。
ちなみにそれぞれの薬の商品名を( )内に記します。
セルトラリン(ジェイゾロフト) フルボキサミン(ルボックス デプロメール) パロキセチン(パキシル)ミルナシプラン(トレドミン) ミルタザピン(レフレックス レメロン)

2009-07-08 ミルタザピン製造承認

ミルタザピンの製造が厚労省で承認されました。
ミルタザピンは、1994年にオランダで発売されて以来、世界80カ国以上で使用されています。
この薬は、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作働性抗うつ薬(Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant : NaSSA)として、ミアンセリン(テトラミド)に似た化学構造を持っています。
セロトニンやノルアドレナリンの再取り込み抑制作用ではなく、シナプス前のα2アドレナリン自己受容体やヘテロ受容体を阻害することで、シナプス終末からのノルアドレナリンやセロトニンの放出を増して、抗うつ作用を現わします。
SSRIよりも効果発現が早く、セロトニン症候群、消化器症状、性機能障害などの副作用が少なく、三環系抗うつ薬と有効性は同等だが抗コリン作用がほとんどないということで、うつ病治療への有用性が期待されています。
商品名は リフレックス(明治製菓) と レメロン(シェリング・プラウ)です。
2009.9月中旬発売予定です。

2009-05-30 九大精神科教室研究会

第6回九大精神科教室研究会(H21.5.30九州大学病院ウェストウィング1F)
松本綾子:能動的および受動的ストレス対処行動の神経基盤
光安博志:統合失調症とアデノシン受容体
川嵜弘詔:RapGEFファミリー遺伝子と精神疾患
小原知之:認知症と耐糖能異常
實松寛晋:強迫性障害の治療的反応性の検討
山下洋:子供の精神病理と早期環境--母子相互作用を中心に
西大輔:交通外傷患者の精神健康に関するコホート研究
第16回こころと脳のセミナー
岩田仲生(藤田保健衛生大学医学部精神神経学講座教授)
精神疾患の病態解明とゲノム医科学

西大輔先生(災害医療センター精神科)の発表について要旨を記します。
交通外傷患者の精神障害に関するコホート研究
交通事故での死亡率は約0.5%(200人に1人)
交通外傷患者(軽症から重症まで含めて)の約3割に精神障害が発生する。
うつ病とPTSDが多い。
精神障害を発症しやすい人達の特徴は、過去に心的トラウマ歴がある、事故の時 死の恐怖や生命のへの脅威を感じた、搬入時の心拍数が高い(毎分95以上) などであった。
追跡調査研究での脱落者の属性は、男性 事故時の意識消失 協調指向性の低さであった。
交通外傷患者の自己と世界に関する否定的認知はPTSD症状と正の相関がある。
記憶が海馬依存性から(大脳)皮質依存性になっていく過程で、ω3脂肪酸を用いて海馬神経新生を促進すると、恐怖記憶が固定されるのを減弱できるのではないかと考えて、ω3脂肪酸によるPTSD予防介入試験を行っている。

西大輔(災害医療センター) 松岡豊(国立精神・神経センター精神保健研究所) らの報告によると、
交通外傷患者における精神障害有病率は、
事故後1ヶ月時点で、うつ病17.8% 部分PTSD 17.8%、PTSD6.8%
事故後6ヶ月時点で、うつ病13.3%、部分PTSD 11.1%、PTSD8.9%であった。
一般住民を対象にした疫学研究では、精神疾患の12ヶ月有病率は、大うつ病2.9%、PTSDは0.4%なので、交通外傷患者にうつ病、PTSDの発症が多いことがわかります。

2009-05-28 SSRI, SNRIについて使用上の注意改訂

厚労省医薬食品局から2009-05-08付で通知が出され、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)について、使用上の注意が改訂されました。
SSRI:ルボックス デプロメール ジェイゾロフト パキシル
SNRI:トレドミン ミルナシプラン
これらの薬は うつ病、パニック障害、社会不安障害などの治療に広く使われています。
SSRIやSNRIによって行動が刺激されて、不眠、興奮、攻撃性、易刺激性などの行動変化が起こる、軽躁や躁病などが現れる(躁転)、自殺企図や他害行為を起こす、などの賦活症状が現れることがあり、慎重に使用するように注意が喚起されました。
製薬会社各社のMR担当者が各医療機関を訪れて、説明を行っています。

2009-05-22 日本精神神経学会

2009.5.22-5.24第105回日本精神神経学会学術総会(神戸国際会議場など)が、新型インフルエンザ流行のため、中止になりました。
2009-05-27
第105回日本精神神経学会学術総会(神戸国際会議場など)が2009.8.21-8.23に行われることになりました。

2009-05-03 アルツハイマー病のリスクがある高齢者の認知機能に対する身体運動の効果

Effect of physical activity on cognitive function in older adults at risk for Alzheimer disease: a randomized trial. Lautenschlager, N.T. et al. JAMA 300:1027-1037, 2008.

要旨
身体運動が認知機能低下のリスクを低下させることは多くの研究で示されてきたが、無作為化試験でのエビデンスがなかった。 2004年から2007年にかけて、オーストラリアのパースで、24週間の身体運動によって、ハイリスク高齢者の認知機能低下を減らせるかどうか、無作為化対照試験が行われた。
50歳以上の男女で、記憶に問題があると自己報告しているが認知症の診断基準に達しない170人のうち、138人について18ヶ月間観察した。
参加者を無作為に、1. 患者教育(ストレスマネージメントやアルコールなどの生活習慣の教育)+通常のケア あるいは 2. 24週間の在宅運動プログラム(主としてウオーキング1セッション50分を週3回)の2群に分けた。Change in Alzheimer Disease Assessment Scale-Cognitive Subscale (ADAS-Cog) scoresを主な指標にした。
24週後ADAS-Cogが、運動介入群では0.26改善したのに対し、通常のケア群では1.04低下した。両群の差は1.3であった。18ヶ月後ADAS- Cogが、運動介入群では0.73改善し、通常のケア群では0.04改善した。
認知機能(単語リスト遅延再生)とCDR(Clinical Dementia Rating)scoreが少し改善した。 6ヶ月間の身体運動プログラムによって、自覚的な記憶障害が、18ヶ月間にわたって少し改善された。
解説(MMJ 2009.Aprilより)
アルツハイマー病に対してアリセプトが有効であることは確立されているが、認知症を対象とした非薬物的介入について、今までにエビデンスがなかった。
軽度認知障害(MCI)を含む記憶障害に対して、運動が認知機能低下を軽減することを無作為化対照試験で初めて示したことの意義が大きい。
ウオーキングの効果は6ヶ月目には明らかになり、さらに12ヶ月間持続したという。6ヶ月目でADAS-Cogが1.3点改善したのは、MCI患者に対するアリセプトの効果を調べた試験結果(Petersen,R.C. et al. N Engl J Med 352:2379-2388, 2005)よりも良かったという。

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